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障がい者雇用の現状について ~障がい者の『働く』を考える~

後藤 正善 後藤 正善

challenged navi2020.12.16

障害者雇用の現状は?

前回「障がい者が働くということ」で触れた内容を踏まえ、障がい者雇用の現状について今回はお伝えしたいと思います。

働きたいという意欲があるのに一歩を踏み出せない、うまく人と折り合えないなど、働くことに関する悩みをひとりで抱えていませんか?
障がい者雇用の現状や働くために必要なことを知っていき、はじめの一歩を踏み出す準備をしていきましょう。

障がい者雇用枠とは

障害者手帳の所持者を対象として、一般採用枠とは異なる採用基準で、企業や公的機関などが設定している雇用枠のことです。

障がい者雇用の現状

現在、企業などで働いている障がい者は約56万人。

その内、身体障がい者35.4万人を占めており、知的障がい者は12.8万人、精神障がい者は7.8万人となっています。
身体障がい者と知的障がい者の雇用数は毎年大きな変動なく推移していますが、精神障がい者の雇用数に関しては、企業側の理解が大きく進んだこともあり年を経るごとに大幅に増加しています。

2019年からは障がい者向けの国家公務員選考試験が行われています。2019年の正職員採用として全国で1,000人以上が採用されました。

就労を目指すために

就労を目指して動き出す時には企業の人事担当者の気持ちになって考えてみることが重要です。
障がい者だから何でも出来なくて良いと考えている企業は、現在はほとんどありません。
「戦力化」という言葉をキーワードにどういう人材が求められるかを考えてみましょう。

①自分の状況を知っている・・・病状や障がいを理解して、伝えることが出来る
②日常生活が安定している・・・睡眠、食事、身だしなみ、金銭管理に問題がない
③対人スキル・・・感情のコントロールが出来る、コミュニケーションがとれる
④働く力が身についている・・・継続して働くための準備が出来ている
⑤職業選択・・・自分に合った仕事がわかる、選び方を知っている

①~⑤まで全てを満点にするのは難しいかもしれません。
まずは、自分自身で何が得意で、何が苦手かを知っていく事から始めていけると良いでしょう。

就職に向けた取り組み

個人で就職に向けて取り組む

求人情報を見つけるために多く利用されているのがハローワークです。

ハローワークでは障がい者の就職活動を支援するための専用窓口を設けており、そこには障がいについて専門的な知識をもつ職員・相談員を配置し、仕事に関する情報を提供したり、就職に関する相談に応じたりするなど、きめ細かい支援体制を整えています。
さらに、障がいのある方を対象とした就職面接会を開催しています。

就労サポートと一緒に就職に向けて取り組む

サポートを受けながら就職を目指す場合には、就労移行支援施設の利用や就労支援センターの利用を検討しましょう。
特に「就労を目指すために」で触れた就職するための準備が整っていない場合や、自分の得意や苦手がいまいちわからない場合などは、「職業能力評価」を行える事業所に相談してみましょう。
就労移行支援施設や就労支援センターでは就職の準備だけではなく、面接同行や入社前調整、長く働くための定着支援のサポートなどが受けられます。

企業側から見た障がい者雇用

一定数の従業員を雇用する企業は、障害者雇用促進法により、障害者を雇用することが義務付けられています。
2020年現在ではおよそ90人の従業員に対して2人の障がい者を雇用する制度になっています。

この時に障がい者を雇用する割合を「法定雇用率」といい、従業員数の中で障害者が占める割合を法定雇用率以上にしなければなりません。
法定雇用率は2018年4月の法改正で2.2%に引き上げられ、2021年3月には2.3%に引き上げられます。

法律が整備されていることで、雇用枠が守られていることも障がい者が社会参加し暮らしていくための政策の一つとなっています。

企業に求められる人材になることを目指す

社会参加をしていく上で企業に求められる人材になる事が大切です。
求められる人材になる事で選べる仕事の幅が増え、自分に合った働き方を選びやすくなります。
社会全体で雇用を支える機運は高まっています。こうした中で、障がい者雇用枠を利用した就職を目指すことは、十分以上に可能になっています。

ご自分に合った働き方や、叶えたい生活などを実現させるために、まずは一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

障がい者の社会参加に向けた様々な支援をチャレンジドナビでもご紹介しています。
一人で抱えることなく、どんな未来を希望しているか、どんなことに困っているかを相談してみてください。

広報誌『月刊メルディア』もご覧ください

一般財団法人 メルディアでは、障がいのある方を支援する活動の一環として、一人でも多くの障がい者当事者、そのご家族に有益となる情報発信を目指し、広報誌「月刊メルディア」を発行しております。ぜひご覧ください。

「社会参加」を目指す障がい者に向けた支援施設

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後藤 正善

後藤 正善

前職では企業在籍型ジョブコーチ、障害者職業生活相談員として、約8年間、障害者支援を行って参りました。この経験を生かして障がい者当事者、ご家族、支援者の方へ有益になる情報提供が出来る様、頑張ります!!